反対

しばらくネット離れてました。が、ちょっとどうなのと憤ったので、書いてみる。
もんじゅ、原子炉容器の10月復旧目指す 原子力機構  :日本経済新聞
今年6月に炉心に落下した炉内中継装置の引き上げに成功したもんじゅ、コレを復旧し、40%の出力確認試験を行うことという報道を@hashimoto_tokyoさんのtweetで知ると。

個人的には、反対。高速増殖炉が夢のエネルギー源なのはわかるし、放射性廃棄物処理問題を先送りできるかもしれない。だけれどもまず、核燃料サイクルのグランドデザインが描けないまま、そもそも今後の原子力エネルギー政策に関わる重要案件が決まらず、事実追認で進行するのは納得ができない。最終処分をどうするのか、そこが決められない以上、高速増殖炉の是非を議論できないはず。

もう一点、このもんじゅを含めて原子力行政に関する住民意見が取り入れられているとは考えずらい。もちろん、地方自治体は原子力関連の補助金によって地域経済が成り立っているという側面は否定できず、そもそもの経済構造を見直さない限りは脱原発と言いにくい構造であることも理解できます。しかしながら、その議論をしない限り、納得できる方向性は見いだせないと思う。

最後に重大なのは、もんじゅの2度の大きな事故に加えて、福島第一原子力発電所の現在進行している事故をふまえて、原子力設備の安全性に対して大きな疑問が投げかけられているにも関わらず、本質的な原因究明や事態収束方法、考えたくは無いけれど、原子炉の爆発等の重大事故に対するダメージコントロールプランが示されないまま、また周知されないままなのはまったく受け入れがたい。

じゃあ原子力全般に反対なのかというと、原子力技術の研究開発は多いに行うべきであると考えます。しかしながら、それが許される空間は地表10万km以内には無いと思います。無重量空間での伝熱は全然違うから設計思想から全部新しくなります。でも、宇宙でやった方がよっぽど健康的。

さて、原子力関連で気になる事は、福島第一で燃料メルトアウトの上、地下水等に接触して水蒸気上げてるんじゃないか疑惑、中国の原子力関連施設で火災が発生しているのではないか疑惑、など。この進行している状況でもんじゅの再開のように311より前の事を平然と持ち出してくるのはなんとも。とにかく、よくわらからないということで、じゃあ風船飛ばして偵察でもしてみようかと考えたりもする訳ですね。。。


飛べ飛べネットワーク

バルーン、飛ばしてみました。絵はちっさいですが、実際はヘリウムボンベで膨らませて90cmほどの大きさ。これにandroid端末をつないで空からの絵の中継を試みました。

協力のtakakicさん感謝!

最初ということもあり、風の挙動やカメラの位置と制御など当面の課題が見つかって大収穫。まずは飛ばすところからですが、飛翔体をつかって通信や計測をやりたい!という目的のための基礎研究的位置づけ。わくわく。


のるかそるか

米国債デフォルトが最近気になるキーワード。

報道によると、米国の連邦債務が財政規律上制限されている上限に達しそうになっており、8月2日までにその上限を引き上げなければデフォルトに陥る可能性があるとのこと。

ええと、いろいろとよくわからないということで、全く経済をやってない、かつ、特にあらたにリサーチをするわけでもないのですが、一つ一つ噛み砕いてみる。

まず、連邦債務とはなにかというと、米国財務省が発行する公債による債務。これは、政府が発行する債券、国債で、この債券を買う人は、債券額面分のドルを払う事によって、ある期間が経過すると利子を含めて償還される、というもの。
結果として、連邦政府は、税収という収入、あるいは、通貨発行量を増やすことなく、現金としのドルを集めることができる。要は使いやすいお金を手に入れることができると。
一方、債券を買う人にとってみても、単なる現金をもっていてその価値のみで満足するのではなく、将来利子を含めてバックしてくる資産として債券をもつことができます。もちろん、現金のまま持っていることによって、インフレによる価値の目減りのリスクがあり、これは国債にしても同じ側面はありますが、利率がそれを見越したものであることと、市中に現金が溢れるよりは国債としていた方がインフレリスクを少しでも下げれる、と考える事ができます。

次に、財政規律上、制限されているのあたりです。連邦債務が追っていい債務残高は、連邦議会にいよって規制されている。つまり、政府が勝手に公債をつのってはいかん、ということがまず一つ。もう一つは、公債発行を押さえるとともに、債務上限に達しないように債務償還についても一定のイニチアシブを持つ事になるといえます。
http://m-words.jp/w/E980A3E982A6E582B5E58B99E381AEE4B88AE99990.html

次にデフォルト、について。債務不履行と呼ばれます。米国債のデフォルトというのは、つまり、国債を償還できない事であると言えます。なんで国債を発行できないから米国債がデフォルトなの?というのが素朴な疑問ですが、通常、政府が行う公共サービス等は債券ではなく、なんらかの現金支出を伴うと。そのため、ある期日に支払いが重なると、現金がありまへん、ということになる。公債償還と公共サービス支出が重なる場合、資金がない、ということになるのかなと考えます。なので、実際には、新規の国債を発行する事によって、資金を得るとともに、償還期限を迎える国債に変わるように国債を販売することになると言えます。もっとも、こうする事によって、利子分が確実に借金となりますし、公共サービスにかかる歳出が税収等を下回る場合は、これも国債を当てる事になるためやっぱり借金になります。(さらには、そのギャップを埋めるためには、通貨発行量を増やしてインフレにして見た目の借金を相対的に減らす、とうこともあり得るのかも、、、などと思ったり)

それでも、経済が回っている以上は、借金も経済循環のなかのどこかに含まれているので、問題はそれほど無いと言えます。
ところが、いったんその国債の流れが止まると、すなわち、
1)償還期限を迎えた国債が現金化できなくなる

2)国債を当てにしていた資金流動がなくなる
3)ドルの信用が下がる
ということなのかな、と考えます。つまり、1)の結果、2)の国債を当てにした資金流動がなくなるとは、資産を米国債で持つ魅力がなくなると。その結果、まず国債が売れなくなる。米国債を買うためには必要だったドルの魅力がなくなる。大量の米国債があるけれど、これが将来ドルとして償還されるかどうか不安になる。みんながそう思うと、お互いに米国債に価値を認めなくなる。格付け下がる。米国債を持つよりも別のものを持とうとするために、ドルが市中に増える、ドルが増えることで、相対的にドルの価値が下がる。ということなのかと。

そして、別の国で別のものが買えるはずである他の国の通貨が高くなる。例えば、米国債を買って利子を当てにするよりも、他の国の国債を買って利子を当てにした方がいいんじゃないかと考える。すると、ドルと他の通貨を交換し始める。みんな買うから、いままで1ドルで100円ゲットできていたのが、80円しかゲットできなくなる。ということで、今急激な円高になっているのかな、ともこれで考える事ができる。

さて、ここまでをふまえて素朴に考えると、あたりまえに、すげー借金増えるのになんでそんな事やるんだろう、ということと、日本は何か影響あんのかな、ということ。

最初の疑問は、日本も同様なので人ごとではないのですが、国が存続していくならば、別に借金増えてもいいし、そもそも通貨の発行を増やしたりして永久に先延ばしできるはずである、という信念で実施できているんだろう、と考えます。すなわち、これも大雑把にいってしまえば、すくなくとも自分の生きているうちには、破綻しないという信念と、それを信用する周りの人々、という関係とも言えます。

次に、日本への影響ですが、米国債の価値がなくなったとすると、いままで貿易で稼いできたドルがなくなっちゃう、ということになってしまいますが、まあ、そう簡単に価値ゼロにはならないとおもうので、当面は円高の影響が顕著かと。ドルの資金の逃げ先として円が買われたり、日本の国債が買われるようなことがあれば、それはそれでよしとして、他の通貨を基軸として別の地域で商売をして、円の経済圏とは独立の商業をおこなうことが加速しそうな気がします。つまり、日本における商売は、日本の円での経済圏と、日本以外の経済圏とでどうも分離しそうな心持ちです。

さらに、じゃあデザインとかモノづくりとかどうなんのとかも考えられるのですが、取り急ぎ、このあと、午前2時から米国ではこの問題で再度議論が繰り広げられるそう。のるかそるか、それが問題。