新型コロナウィルス騒動のさなか「極北」を読了す

さて、新型コロナウイルスCOVID-19の流行が報じられ、小中高校の登校停止の要請が政府からあったりと、近年なかった混乱がひたひたと生活に染み込んできた状況です。上記はWHOのProtect yourselfという自己防衛にあたっての注意事項ですが、日本で言ってるのと変わらないのと、注意すべきはいわゆる咳エチケットを実演してまして、マスクマスク!とは言ってない点。

そして、たまたま手に取って読んだマーセル・セロー著、小説「極北」はいわばディストピアSFともいえる内容でして、新型コロナウィルスが社会に与えている影響や、その結果生じている人と人とのある意味では分断の状況と妙に共通したものを感じました。

極北 (中公文庫)

極北 (中公文庫)

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マーセル・セロー
中央公論新社 (2020-01-21)
売り上げランキング: 7,655

SFとして、読み物としておもしろく、重苦しいわりには爽快な読後感です。が、爽快な読後のわりには腑に落ちない心持ちになって、まずは腑に落ちない原因を探ります。また、昨今の世相を反映して、コミュニケーションは大事だねという考察を行います。

以下ネタバレありの考察です。

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